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わたしと向き合うからだ講座:振り返り



7月6日、ひとつぶコレクティブの初ワークショップ、「わたしと向き合うからだ講座」を開きました。東京でダンサーとして活動している權田菜美さんに講師としてお越しいただき、常磐教会が素敵な礼拝堂を貸してくださり、ワークショップ後にはメンバーによって夕飯のご馳走も用意され、とても居心地良い空間となりました。参加した方々、協力してくださった常磐教会、權田さん、本当にありがとうございました。


私にとっても、久しぶりに時間をかけて身体と向き合う機会になり、最初は少し戸惑いながら参加していました。でも權田さんが焦らずに話しかけるなか、身体がだんだんと落ち着き、ワークショップから權田さんの哲学や生き方を感じとることができました。


「身体のワークショップ」と言えば「体操」や「ストレッチ」など、「これをすれば伸びますよ」、「スリムになりますよ」、「姿勢がよくなりますよ」と、物理的に身体と接するイメージが多いかもしれません。しかし權田さんはヒーリングの観点から身体を見つめていました。自分の身体との接し方を変え、過去のことや今のことに対する反応の仕方を観察し、その反応を受け入れながらも変えて行き、「ブレない自分」を作っていく過程が紹介されていました。これは、自分のことをもっとよく知る方法でもあることが伝わりました。


ワークショップ当日、一緒に東京を出発して、高速でいわき市まで運転しました。移動していた間、權田さんと仕事で知り合った方との関係性の悩みなどを話していました。仕事のためにつながったはずだったのが、いきなり年上の男性しかいない飲み会に誘われた、、、「断った方がいいっすよ。笑。だって絶対酒を継がせる気じゃん。」彼女も似たような経験について話してくれました。友達に居酒屋に誘われて、着いたらどうやら飲み会だったらしく、女性が男性の間に一人づつ配布され、暗黙の了解でお酒を注ぐ役に回されました。彼女はその状況の中、無難な言い訳でごまかしながらお酒を注ぎませんでした。つまり、同意を得られずに役割が定められた中で、そのような状況が嫌だと感じていた中で「ブレず」に自分が思うように行動したのです。ワークショップの後半に立ったり座ったりする練習を少ししましたが、權田さんにとっては、これはブレずに済むための形作りだということに気付きました。地面を深く押す足元の感覚を使ってすっと立ち上がる。自分と地面の関係性を力にして立つ。一歩引いて考える時間を取る、他人の期待にすぐ応えずにまずは自分とつながって行動する。ワークショップではそのように自分と新しくつながる方法や感覚が紹介されました。


身体との接し方を変えると言いますと、まずはそもそも言葉を持てない「身体」、「ここが痛い」や「凝っている」という感覚などとしか伝わってこないものに気付く時間を持ったことが大きいと思います。ワークショップに参加していたら、自分が今までどれほどそのようなものを感じるために時間を作っていなかったのか、自分の状態を無視していたのかを気付かされました。ワークショップの振り返りの時間でも、「何もしないでいるのがよかった」、「普段は激しい運動が好きだけど、呼吸をしている間に段々とリラックスしていった」などの感想や実感を話してくださった参加者もいました。じわじわ~と伝わってきた落ち着きでした。


權田さんの指導の元、少しづつ呼吸をゆっくりさせて、深く息を吸って吐いて、そこから身体の一部一部を動かして頭の回転を落ち着かせ、意識をワークショップに参加している「今」に向けていきました。


それから權田さんが無理をしないストレッチの仕方を教えてくださり、いつも自分の中心から外へと行動するようにストレッチを繰り返しました。「部活とかでは、結構他人が上から乗ってきて無理やり伸ばせようとするけど、そうすると柔らかくならないし、危険です」と言っていました。「自分の重さで十分。」


このように「自分」を通して自分を和らげていくことを話してくれた權田さんにとって身体の「柔らかさ」は身体自体のことでもあり、自分のアイデンティティーや立ち位置の話でもあったと思います。「柔らかくなる」ということは流動してもいい、他人に影響されてもいい、ということでもありました。でもその反応は永遠に繰り返さないといけないものではなく、そこからまた自分の中心に戻れる。何かブレたり、戸惑ってしまう瞬間の後、自分に戻れる「中心」を作っていくためのストレッチや接し方を教えるためのワークショップでもあったと感じました。


最後に、ノートにワークショップに参加した間に湧き上がった記憶・思い・気持ちをメモする時間がありました。「身体」という自分を否定せずに、潰さずに接している時間の中で、何が湧いてくるのかを少し観察し、共有したいものを共有する時間でした。


ワークショップが終わった後は東京の生活、現在の福島県の状況、今後のアイディアについて話し合いながら食事をしました。


原発事故が発生したとき、上手く言葉では表現できなかった「身体」の反応に沿って動いた人は少なくないと思います。あれからこの8年間、毎日湧き上がってくる気持ち・疲れ・モヤモヤ・記憶を受け止めたり、観察したり、解放させたりする時間は与えられてきたのでしょうか。これから、そのような時間をもっと一緒に共有していきたいと思いました。今の自分がいてもいいと思えるような空間作りを心がけていきます。

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